噛むと痛いので歯医者に行ったら、「虫歯じゃない」と言われた… もしかしたら、そんな経験をした人がいるかもしれません。
人間、理由がわからないと不安になりますよね。
ですので、なんで虫歯じゃないのに噛むと歯が痛くなるのか、すこしお話ししたいと思います。
噛むと少し痛いときは、「咬合性外傷」のことがあります
虫歯でないのに噛むと痛いときは「咬合性外傷(こうごうせい がいしょう)」のことがあります。
歯と骨のあいだには 「歯根膜」という靭帯があり、
ストレスなどによる歯ぎしり・食いしばりで歯に大きな力がかかると「歯根膜」が捻挫した状態になり、噛むと痛くなるのです。
足首の捻挫や突き指と同じような状態です。
症状が強いときは少量の咬み合わせ調整をしますが、調整したことによって全体のかみ合わせが不調になることがあるので、原則として大きな調整はしません。
では、どうするのか?というと…
何もしないで経過観察です。
咬合性外傷の場合、何日か経つと大抵は治ります。
足首の捻挫も突き指も、安静にしておくと治りますね。
それと同じです。
心配しないで大丈夫ですよ。
噛むとすごく痛い場合は 、「根の病気」かもしれません
なお、噛むとすごく痛い場合は 根の病気のこともあります。
虫歯が原因ではないのに、なぜ痛くなるのかというと、歯根の先に「膿」がたまるから。
膿は根管に住んだ細菌によるもので、抗生物質を飲んでも治らない場合、根の再治療をすることになります。
再治療をすると80~90%ぐらいの方は良くなりますが、10~20%はそのまま。
また、症状が改善しても 違和感が残ることもあります。
ですので、根の病気の病変が小さく無症状に近いケースは、経過観察することも多いです。