ソファーに座った幼児

当院は昔から通院されている方にお子様ができたり、お近くに引っ越して小児歯科を探している方などからのご要望で、診療科目に小児歯科を併設しています。

小児治療は、保護者の方へしっかり説明をしてから、なるべく怖がらないように、子供の集中力に応じて短く一気に治療します。

人見知りな子、おてんばな子、おしゃべりな子、いろいろなタイプのお子さんが来院されます。

なお、メインは大人の診療所であり、大人に混じって子供の診療をしています。

乳歯は柔らかいため、虫歯になると急速に進行するので、お子様の口の中を見ていて気になる箇所をもし発見しましたら、早めにお連れください。

待合室のおもちゃ

プレゼントしている消しゴムのおもちゃ

治療が終わったら、おもちゃをプレゼントしています。

現在、高崎市立北小の学校歯科医をしていて、毎年4月、5月に歯科健診に行きます。小学校低学年では虫歯が少ないのですが、中学年、高学年と上がるにつれて虫歯が増えます。

仕上げ磨きをしなくなるのが9~10歳ぐらいなので、そのあたりからむし歯が多くなるかたちですね。

なお、他の歯科医院で子供が泣いたり、嫌がって暴れて治療できなかったので、転院先を探して来るかたが時々いらっしゃいますが、歯科治療がトラウマになっている場合は、当院においても泣かずに暴れずに診療できる可能性はかなり低いとお考え下さい。

そのような時は、お子様がもう少し大きくなり、理解力が整ってから本格的な治療をおこなうほうが良いです。

動物のヘッドレストカバー

 

ご参考のため、当院の小児治療例を載せます。なお、ご来院の際はご予約をお願いしています

小児の虫歯治療

歯の写真 正面

乳歯虫歯の治療例をひとつご紹介します。

8歳のお子さんが「乳歯が虫歯っぽい」と お母さんと一緒に来院しました。上の歯にむし歯があります。

乳歯の虫歯 治療前・治療後

金属のつめ物も入っていますが、最近は白いのを希望される方が多いので、下のように伺ってみました。

「強度の点からは金属が良いですが、 白いプラスチックにすることも出来ます。ただ、プラスチックは取れやすいので、定期的なチェックが必要です。 どうされますか? 」

すると、「チェックに来ますので、白いのをお願いします」 とのこと。プラスチックで治しました。

乳歯はやわらかく、耐酸性が低いので簡単に虫歯になります。

そして、子供は大人にくらべて飲食回数が多く、甘いものも大好きなので、虫歯になると、あっと言う間に広がります。 

お子様の口の中を見ていて気になる箇所を発見したら、早めに連れてきてください。​

ぐらぐらの乳歯

抜けそうな乳歯

乳歯は8ヶ月前後で下の前歯が生え始め、2才半ほどで奥歯までそろいます。 その後、6才前後で永久歯が生えだし、永久歯がそろうのは、12才あたりです。

6才~12才のあいだは乳歯と永久歯の交換期で、グラグラの乳歯が頻発します。

グラグラの乳歯が気になる場合は、ご来院いただければチェックします。

小児の定期健診

「前回から半年たったのでお願いします」と、12歳のお子さんが定期健診に来院しました。

定期健診では

歯とハグキのチェック
⇒ 歯磨きチェック
⇒ 歯のお掃除
(歯石除去・歯のクリーニング」
⇒ フッ素

をおこないます。

定期健診で見つかった虫歯

定期健診のときの染め出し

染め出しをしたところ、多少磨き残しがありました。

発見した虫歯は小さかったので、その日にプラスチックを詰めて治しています。

シーラント

シーラントは、虫歯になりそうな場所(歯の溝)を前もってプラスチックで封鎖しておく処置です。

虫歯は歯の溝に食べかすが詰まって発生しますので、シーラントをして溝が無くなると、虫歯になりにくくなります。

一人で診療台に座れる年齢(3才後半)から可能。ご希望がある場合は教えてください。

<10才児シーラント>

10歳児シーラント

<11才児シーラント>

11歳児シーラント

<6才児シーラント>

6歳児シーラント

 

フッ素について

1年に2~3回は、歯科医院でのフッ素塗布

フッ素について、どのようにご存じでしょうか?

「フッ素入り歯磨き粉」「フッ素で虫歯予防」などとCMや広告でよく耳にしますが、 実際、フッ素は虫歯予防にとても効果があります。

フッ素の取り込み

フッ素が唾液中にあると、エナメル質の結晶が「ハイドロキシアパタイト」→「フルオロアパタイト」という構造に変化し、虫歯になりにくくなります。

「高濃度フッ素」

フルオールゼリー

フッ素濃度が1000ppm以上のものは医薬品となり、 歯科医院で1年に2~3回塗布します。

フッ素は、生えたての歯にもっとも効果があります。

生後8ヶ月ころに乳歯の前歯が生え始めます。永久歯は6歳前後で出てきて、最後の永久歯は12歳前後。

理想を言うと、生後1年弱~中学生になるころまでフッ素を塗ったほうが良いですが、実際は3歳前後から小学校中学年ぐらいまで、フッ素塗布にいらしている場合が多いです。

家庭用フッ素

家庭用フッ素3種

「年に数回歯医者でフッ素をしてもらっているから大丈夫」そう考えている人も多いでしょうが、それだと片手落ち。

フッ素には、歯科医院でしか塗布できない「高濃度フッ素」と、一般販売されている「家庭用フッ素」があります。

イメージからすると「高濃度フッ素」のほうが効きそうですが、実は「家庭用フッ素」を毎日続けるほうが虫歯予防効果は高いです。

歯医者でつける高濃度フッ素は1年に数回ですが、家庭用フッ素は毎日の食事後に歯にフッ素を補給するので、低濃度ながら効果があるのです。

食事後、口の中は酸性になり歯のミネラルが溶けます。 しばらくしてPhが中性に近づくとミネラルは歯に戻りますが、このときにフッ素が歯に取り込まれます。

家庭用フッ素は「医薬部外品」なので、 ドラッグストア・赤ちゃん用品販売店で販売しています。 個人的には、使いやすさの点から ゾンネボード製薬のレノビーゴがおすすめです。

 

サホライド(虫歯の進行止め)

サホライド

小児歯科には「サホライド」というクスリがあります。

このクスリを塗ると、虫歯が進行しなくなるのですが、残念なことに塗った場所がお歯黒のように真っ黒になります。

わたしが歯医者になりたてのころは、号泣したり暴れて治療できない小児には、このクスリを塗ることを頻繁にしていました。

ところが、最近は使用する機会が減っています。

携帯やデジカメで、頻繁に子どもの写真をとる時代になり、
「歯が黒くなると、写真写りが悪いので‥」と保護者の方がおっしゃるケースがあるからです。

「こんなに真っ黒になるんだったら、塗らなかったのに」と言われてしまうと困りますから、説明し、了承を得た場合に塗るようにしています。

サホライドを塗ったほうが良い場合

2才~3才前半ぐらいまでのお子さんで、すでに大きい虫歯が何個もあるのに、号泣したり、暴れて診療不能なケースはサホライドを塗ったほうが良いです。

たいていの子は3才後半を過ぎれば治療をできるようになります。  治療ができるようになったら、サホライドによる黒い部分を白い詰め物に変えられます

3才後半~4才以上で泣いたり暴れたりするケースは、無理に治療をおこなったことで歯科治療がトラウマになっている場合がほとんど。

このようになると、トラウマが解消できる年齢まで、どこの歯科医院に行っても泣いたり暴れてしまいます。

(当院でもトラウマになっている場合は、治療はほぼ不可能です)

そのようなとき、出来ることはサホライドを塗るぐらい。 塗らないでおくと、お子さんの虫歯は大きくなるばかりです。

もっとも良い方法は、虫歯にさせないこと。

砂糖入りのお菓子は控えめにして、仕上げ磨きをしっかりとしてあげてください。