虫歯は大きさにより “C1~C4” という4段階があり、C2になると症状が出てきます。
虫歯が神経に到達するとC3なのですが、C2とC3では治療法が大きく違います。
C2はそのまま詰めたり被せたりで治せて、C3は神経を除去して根の治療(根管治療)になります。
神経には血管が入っていて、歯(おもに象牙質)に水分や栄養を与えています。
神経をとってしまうと(年単位で)歯の水分が徐々に抜け、咬む衝撃で少しずつ歯にヒビが入っていきます。
そして、限界を超えると歯が割れます。縦に大きく割れると、残念ながら抜歯です。
C3に近いC2で何とか神経を残せた例
下は、C3に近いC2で何とか神経を残せたケースです。
「数日前から、奥歯がズキズキするんです」 とおっしゃって来院されました。
症状が出ている歯のレントゲンを撮ってみると、神経の直前までクスリが入っていました。
徐々に返縁漏洩が起き、神経に炎症が起きたのだと思います。
銀歯をはずして、古いクスリを除去しました。
神経を保護するクスリをいれました。
「神経ギリギリですので、もし、お痛みがとまらなかったら神経を除去することになります。ただ、神経をとってしまうと、歯の寿命が短くなりますし治療回数も増えますから、このまま、しばらく様子をみていきましょう」
とお話しして、しばらく経過観察しました。
他の歯の治療をしながら、1ヶ月半様子をみましたが、問題ないので被せものを入れました。
「虫歯かな」と感じたら、早めに歯医者にいらしてください。C3になる前のC2の段階なら、神経を残せます。