通常の抜歯などは一般治療として処置をおこなっていますが、
・横向きの親知らず
・粘膜疾患
・歯以外から由来する出来物
・全身管理が必用な有病者歯科治療
は、近隣の総合病院に紹介状を書いています。
紹介状を書くのは高崎総合医療センター(以前の国立高崎病院)が多く、ほかにも黒沢病院、日高病院があります。
歯科医師会と病診連携している病院ならどの口腔外科にもご紹介可能です。
医療連携について
「最初から自分で、口腔外科を受診してしまえばいいんじゃないの」
と考える方がいらっしゃるかもですが、病院付属の口腔外科に行くときは、紹介状を持っていくのが基本。
1次医療機関(一般開業医)
⇒ 2次医療機関(中核病院)
⇒ 3次医療機関(拠点病院)
といった連携があり、何らかの症状があった場合、まずは一般開業医で診てもらい、開業医の範疇を超えていたら病院へ依頼するかたちです。
各々のケースについて少し書いてみます。
「一般歯科開業医」から「病院の口腔外科」への紹介
横向きの親知らずの抜歯
横向きの親知らず、とくに下顎は通常の方法では除去できません。
下顎半分を支配する「下歯槽管」という大きな神経に近接していることもあり、抜歯操作に不注意があるとマヒが出ることもあります。
ですので、手慣れた専門医の先生がおこなったほうが良く、大部分の横向きの親知らずには紹介状を書いています。
粘膜疾患
口内炎や咬傷などは一般開業医で対応できますが、白板症、扁平苔癬、広範囲な水疱などは、専門医に鑑別を依頼しないと確実性が担保できません。
そのような特殊な粘膜疾患の場合、2週間のターンオーバー期間(粘膜の再生期間)を経過観察し、症状が軽減しなかったら総合病院付属の口腔外科に紹介状を書いています。
歯以外から由来する出来物
根の病気や、歯周病由来の出来物は一般開業医で対応できますが、歯以外から由来する出来物・病気(唾液腺疾患や骨髄炎、良性・悪性を問わず腫瘍を疑われるもの)は口腔外科での検査が必要です。
全身管理が必用な有病者歯科治療
全身管理が必用な有病者の出血をともなう歯科治療も一般開業医では難しいです。
例をあげると
コントロールされていない糖尿病
人工透析をされている方
白血病・血友病・紫斑病などの血液疾患
重度のパーキンソン病 などで、
そのような場合、近隣病院の口腔外科をご紹介し、全身状態をモニターしながらの治療をおすすめしています。
いずれにしろ最初は町の開業医に診てもらうことが始まり。気になる症状がありましたらお気軽にご連絡くださいね。