内田デンタルでは
「むせる・飲み込みづらい・しゃべりづらい・口のなかが乾く」といったのお口周辺の機能低下(「口腔機能低下症」)を専用の器械で測定できます。

口腔機能低下症の測定機器

 

舌圧測定をしている男性高齢者

 

このホームページを見ているのは、老若男女、いろいろな年齢の方がいると思いますが、

もし、あなたが50才を過ぎていて、

「飲み物や汁物を飲んでるとき、たまに肺のほうに物が入ってゴホゴホむせてしまう…

最近、噛む力が落ちたみたいでものが食べにくい

ここ数年で滑舌が悪くなってきて、しゃべりにくい

 

口腔機能低下症のポスター

 

そんなことがあったら、

”口腔機能低下症(こうくうきのう ていかしょう)” という状態 かもしれません。

 

口腔機能低下症とは?

フレイルの図

 

口腔機能低下症は、別名「オーラルフレイル」と呼び、フレイルの一種です。

フレイルとは?

20代や30代のときと比べて、60代や70代になったとき、体力は落ちてきますよね。

歳を取るごとに、だんだんと運動機能や身体機能が落ちるのはある意味仕方ないこと。

「若いころと違って睡眠不足になると体力が回復しない」

そのぐらいの変化なら気にすることありません。たくさん寝れば良いだけです。

でも

歩くスピードがすごいゆっくりになってきた。近所をすこし歩くだけでも疲れちゃう…」「ペットボトルも開けられないぐらいに、筋肉が弱くなってしまった…

と、もうちょっとで介護が必要なレベルまで体力低下するとマズイですよね。

 

この ”もうちょっとで介護が必要なレベルまで体力低下した状態” が “フレイル” (《 frailty : フレイリティ》の日本語訳)です。

お口周辺を英語では「オーラル(Oral)」と言うので、「むせる・飲み込みづらい・しゃべりづらい・口のなかが乾く」などは「オーラルフレイル」と言います。

筋肉量は50代からどんどん減ります

フレイルの大きな原因は、年齢が上がるにつれて筋肉量が落ちること。筋肉量は20代でピークを迎え、50代から減少が加速します。

『むせてしまう』のは、物を飲み込むときに使う筋肉が弱くなったから、
『しゃべりにくくなった』のは、言葉を発するときに使う筋肉が弱くなったからです。

わたしは52歳ですが、やっぱりむせます

むせている男性ちなみに、この文章を書いているわたしは2025年時点で52才ですが、やっぱり、食事のときにむせることがあります。

毎日、缶チューハイとかビールで晩酌するのですが、晩酌中に不意に気管に物が入っちゃうんですね。

毎日ではないです。現在のところ1週間で3~4回あるかないかです。

そして、子供や女房から「なんで、いきなりむせてるんだ」と軽く突っ込まれます。

心の中で「ああ、自分の身体で実証してるな~」なんて思ったりもしますが、普通に食事はできますし、日常的には何も困っていません。

”口腔機能低下症” は加齢変化です。

歳を取るごとに、だんだん運動機能や身体機能が落ちるのはある意味仕方ないことなので、日常生活に困らないレベルでの機能低下なら問題はありません。

わたしぐらいの程度なら、それほど気にしなくて大丈夫なのです。

問題となるのは、『どんどん、むせるのがひどくなって食事がとれない』『ますます、しゃべりにくくなってきた』など、加速度的に症状が悪化している場合です。

それを放置しておくと、

『ひどくむせる』⇒『食事がうまくできない』⇒『栄養がとれない』⇒『痩せていく』⇒『筋肉量が減る』⇒『さらにむせる』

といった負のループに入ってしまいます。

オーラルフレイル「負の連鎖」

“オーラルフレイル” は検査をして『口腔機能低下症』と診断されると、保険診療で対応可能

“オーラルフレイル” は、専用器械などを使った検査をして『口腔機能低下症』と診断されると、保険診療で対応可能になります。

内田デンタルは2024年の春~夏に合計6回の院内研修会を開き、スタッフ全員で『口腔機能低下症』の検査・リハビリについて勉強しました。

現在、医院全体で「むせる・飲み込みづらい・しゃべりづらい・口のなかが乾く」といった症状に対応しています。

『検査する』って言われると、なんだか怖いわ~

そう思う人がいるかもですが、心配いりません。

とても簡単な検査です。検査について載せてみますね。

口腔機能低下症の検査

口腔機能低下症の検査は「むせる・飲み込みづらい・しゃべりづらい・口のなかが乾く」といった7つの項目をおこないます。

検査①『噛む力を調べるために【歯の本数】をチェックします』

青い歯式

 

残っている歯の本数を数えます。

ぐらぐらで抜けそうな歯と根っこだけの歯を除いて、あなたの歯が20本未満になっていたら嚙む力が落ちています

検査っていうか、ただ、歯の本数を数えるだけです。

 

 

検査②『飲み込み(嚥下)について15項目の質問をします』

聖隷式嚥下質問紙

”聖隷式嚥下質問紙” という質問表に基づいて、わたしたちが15項目の質問をしますので、それにお答えしていただきます。

「物が飲み込みにくいと感じることはありますか? 」
「お茶を飲むときにむせることがありますか? 」
「のどに食べ物が残る感じがすることはありますか? 」

などの簡単な質問です。

わたしたちの質問にお答えいただくだけなので、5分もあれば終わります

 

検査③『口の中が乾いているかを測定します』

ムーカス

ムーカスを舌に当てている図

口の中の水分量を測定する器械(ムーカス)を使って「口の中が渇いているか」を測定します。

舌に2秒間、器械を押し当てるだけで終わります。

 

 

検査④『舌の汚れをチェックします』

舌苔スコア舌についた白い汚れを “舌苔(ぜったい)” と言います。

お口の中の清潔度を調べるため、舌苔の付いている割合をチェックします。

あなたは ”舌をべ~”と出していただくだけでOKです。

 

検査⑤ 『舌と唇を動かす力を測定します』

健口ハンディⅡパ、タ、カ、を5秒間早口でどれだけ言えるかを測定します。

器械にむかって、とにかく頑張って
「パパパパパパパパパパ」
「タタタタタタタタタタ」
「カカカカカカカカカカ」と言ってください。

早口言葉を測定するようなものです。

 

検査⑥ 『舌の力を測定します』

舌圧測定器

 

器械で「舌の力」を測定します。

あなたがするのは、口の中に入ったバルーンを舌で押しつぶすだけです。舌圧測定器の使用方法

検査⑦ 『食べ物をかみ砕く力(咀嚼力)を測定します」

グルコセンサーの写真

 

水と一緒にグミを20秒間噛んた後、そのグミをコップに出して、どれくらいかみ砕けたかを測定します。

渡されたグミを20秒噛んで、それをコップに吐き出すだけです。

 

 

検査で3項目以上が基準値未満となった人には「管理計画書」

どうでしょうか。すべて簡単に終わる検査ですよね。

検査で3項目以上が基準値未満となった人には「管理計画書」を作成して測定結果に応じたリハビリを練習し、3~6か月ごとに再検査して状態をチェックしていきます。

口腔機能低下症「管理計画書」

リハビリについても載せてみますね。

口腔機能低下症のリハビリ

フレイルの大きな原因は加齢によって筋肉量が落ちることですので、リハビリはお口周辺の筋肉トレーニングがメイン

わたしたちがトレーニング方法をお伝えします。

弱っていた筋肉も、リハビリで毎日トレーニングすれば復活してきます。

何個か例を載せてみましょう。

①舌の体操

舌の体操舌の筋肉が弱ると、飲み込むときに誤嚥したり、むせたり、舌がもつれて上手に話せなくなりますので、

舌をぐるぐる動かすトレーニングをします。※「1日10回」が目安

②あいうべ体操

あいうべ体操

 

大きく「あ~」「い~」「う~」「べ~」と口を動かすことで、口・舌の筋肉をトレーニングし、食べたり飲み込んだり、発音する機能を鍛えます。※「1日30回」が目安

 

③パタカラ体操

ぱたから体操

「パ、タ、カ、ラ」をの4文字をしっかり発音することで食べたり飲み込んだり、発音する筋肉を鍛えます。※「各発音7回×3セットが目安

④唾液腺マッサージ & 服薬指導

唾液腺マッサージ

 

唾液が減ると食べ物が飲み込みにくくなります。そこで、唾液腺をマッサージして唾液を促します。
「1日10回」が目安

 

多剤服用について

くすりの絵6種類以上の薬を毎日飲んでいる(多剤服用)と、薬の副作用で唾液減少が起こる確率が上がります

唾液の減少作用がある薬が処方されているかを主治医に確認し、該当していたら唾液減少の少ない薬剤への変更や薬剤の減量を相談したほうが良い、といったアドバイスもしています。

 

⑤舌ブラシ

医院で販売している舌ブラシ舌ブラシの使い方

唾液が減少して口の中の水分が減ると、舌についた汚れ(舌苔)が多くなることがあり、その場合は舌ブラシを使います。

舌ブラシは、舌の奥から前に向かって、優しくかきだすように動かします。

4~5回程度かき出すだけで舌苔をある程度落とせます。

※舌ブラシを使用するのは、数日に1回で十分です。舌を磨きすぎると、出血や味覚障害を起こすことがあります。

⑥舌の筋力トレーニング

ペコぱんだ

ペコぱんだの使い方

舌の力が落ちると、飲み込む力が落ちます。そこで、

『ペコぱんだ』という舌圧トレーニング用具を使って、舌の力(舌圧)を鍛えます。※「5回×3セットを1日3回が目安

フレイル予防
お口回りの筋肉を取り戻すには「栄養」も必要。

歳をとるにしたがって少しずつ食欲が落ちてくるかもですが、食事からどれくらい『タンパク質』をとるかによって筋肉量は変わります

素食が長生きだとか、高齢者は肉を食べていけないとかは迷信です。

お口周辺の筋肉トレーニングしたうえで、お肉やお魚、卵、牛乳などから『タンパク質』をしっかり摂ってください。

 

 

口腔機能低下症をセルフチェックできるOF-5(オーエフ ファイブ)という質問表がありますので載せておきますね。

「なんだか心配だな…」と思う人は、ご自分でチェックしてみてください。

OF-5
OF-5 (Oral frailty 5-item Checklist)
自身の歯は何本ありますか?(さし歯や金属をかぶせた歯は、自分の歯として数えます。インプラントは,自分の歯として数えません。) ☐ 0~19本 ☐ 20本以上
半年前と比べて固いものが食べにくくなりましたか? ☐ Yes ☐ No
お茶や汁物等でむせることがありますか? ☐ Yes ☐ No
口の渇きが気になりますか? ☐ Yes ☐ No
普段の会話で、言葉をはっきりと発音できないことがありますか? ☐ Yes ☐ No
5つの項目のうち「Yes」が2つ以上あるとオーラルフレイル(口腔機能低下症)の可能性が高いです。

口腔機能低下症についての関連サイトや関連書類もリンクしておきますので、ご興味ある方はどうぞご覧ください。

関連サイトや関連書類

GC「口腔機能情報サイト」雑誌掲載・学術情報

日本老年歯科医学会「オーラルフレイルを知っていますか?」

オーラルフレイルに関する3学会合同ステートメント(日本老年医学会,日本老年歯科医学会,日本サルコペニア・フレイル学会)

『口腔機能低下症』は保険診療で対応可能

院長写真

 

“むせる・飲み込みづらい・しゃべりづらい・口のなかが乾く”
そんな症状が合ったら、あなたは「口腔機能低下症」かもしれません

『口腔機能低下症』は保険診療で対応可能です。

気になる人はご来院ください。