あまり歯のお手入れをしない方たちのなかには「歯が全て無くなっても入れ歯をつくれば食事はできるだろうし、入れ歯が不便だったらインプラントを入れてもらえば大丈夫だろう」と考える人もいるようです。
世の中にはいろんな人がいます。
人それぞれ考え方は自由。
どう考えていても良いのですが、ただ、歯医者の立場からすると「現実は大変なのだけどなぁ、、」と思ってしまいます。
入れ歯は相当不便です。
硬いものはかめませんし、ごまなどのツブツブのものを食べると入れ歯とハグキとの間にはいって痛いです。食事のときに外れることもあります。
入れ歯の噛む力は自分の歯の半分~25%に落ちてしまいます。
インプラントは顎骨の状態によってはできないこともありますし、何より高額な治療費がかかります。
一本のインプラントは40万前後が必要。
上下とも全部の歯をインプラントにするとしたら最低でも500万以上は必要でしょう。歯の治療にそれだけの費用をしっかり出せる人が、果たして何人いるのでしょうか?
さらに言うと、入れ歯もインプラントも、治したところは歯が再生しているわけではありません。
装着したときから日々劣化していき、ある一定ラインをすぎると壊れたりします。
治療費、通院に関する時間などいろいろな損失もでてしまいます。
結局のところ、悪くならないように定期的にメンテナンスに通院し、予防していくのが一番。
「歯が悪くなっても歯医者に行けばなんとかしてくれるだろう、だから悪くなっても大丈夫」は、あまりおススメできない考えですよ。